ウイスキーの味を最終的に決める人——マスターブレンダー(専用記事のブレンダーの仕事)。彼らは表舞台にはあまり立たないが、ブランドの味の生命線を握る職人です。日本の輿水精一(こしみず せいいち)をはじめ、味を設計し、守り続ける名匠たちの仕事と偉業を、列伝として描きます。あなたが飲む一杯の味を作った、影の主役たちの物語です。

01 ブレンダーという仕事

マスターブレンダーとは、数百・数千種類の原酒を利き分け、それらを組み合わせて(ブレンド・専用記事)、製品の味を設計・維持する最高責任者です。求められるのは、卓越した嗅覚と味覚、膨大な原酒への知識、そして「ブランドの味」を何年も一定に保つ技術。年ごとに原酒の出来は変わるのに、製品の味は毎年同じでなければならない——この矛盾を、経験と技で解決する。まさに、ウイスキー造りの頭脳にして芸術家。表に出ることは少ないが、ブランドの評価は、このブレンダーの腕にかかっているのです。

02 世界の名ブレンダーたち

世界にも、伝説的なマスターブレンダーがいます。スコッチの世界では、複数の名門蒸溜所やブレンデッド(専用記事)の味を何十年も守り続けた名匠たちがいる。彼らは、自社の膨大な原酒を知り尽くし、時代が変わっても「変わらぬ味」を守り続けた。中には、業界の殿堂入りを果たし、後進を育てた者も。近年は、女性のマスターブレンダー(専用記事)も世界で活躍している。国も時代も超えて、味を守り続ける職人たち——彼らの地道な仕事の積み重ねが、私たちが信頼して同じ銘柄を飲める、その安心を支えているのです。

03 味の守り人

マスターブレンダーは、ウイスキーの味の守り人です。あなたが「いつもの一杯」を、いつもと同じ味で楽しめるのは、彼らが年々の原酒のばらつきを吸収し、味を一定に保っているから。派手ではないが、これほど重要な仕事はない。輿水精一のような名匠が、日本のウイスキーを世界水準に引き上げたように、ブレンダーの腕がブランドの運命を左右する。次にお気に入りの一杯を飲むとき、その味の背後に、数千の原酒を利き分ける職人の、卓越した嗅覚と長年の経験があることを、思い出してみてください。影の主役への敬意を込めて。