MALTICEの購入者インタビューを続けていると、ほとんどの人がウイスキーやハイボールの話をします。その中で柏木さん(仮名・49歳)は少し変わり種でした。透明氷の用途は、ほぼアイスコーヒー。コーヒーに凝り始めて2年あまり、豆を買って手挽きのグラインダーで挽き、暖かい時期は1日1〜2回アイスコーヒーを淹れる生活です。家族は奥様と中学生のお子さん2人ですが、本人は単身赴任中。「月に1日会えてたらいい方」という一人暮らしの部屋に、この製氷器はあります。※本記事は、MALTICE販売元の株式会社Balloonが実施した購入者インタビューをもとに構成しています。発言は本人の言葉を、意味を変えない範囲で表記のみ整えて掲載しています。お名前はプライバシー保護のため仮名です。
01 「買った瞬間から、帰らないといけない」ロックアイス生活
透明氷が良いことは、ずっと知っていました。だから柏木さんは、スーパーやコンビニで袋のロックアイスを買い続けていました。「どっちも購入せずに、いわゆるスーパーとかコンビニで売ってる砕けた氷で、あれを買ってたので」。ただ、この生活には見えない制約があります。「氷とかアイスクリームって、買った瞬間から帰らないといけないんですから。そういう制約から放たれるっていうのがやっぱりある。そっちの方が僕にとってはメリットが大きいので」「ここから帰宅時間が何分以内の場所じゃないと、買った時に何割か失ってしまうな、とかになってしまうので。そういう購入の煩わしさとか制限から解放される」。氷を買う人だけが知っている、独特の不自由さです。
02 「購入することができないものを、自分の手元で」
柏木さんにとって透明氷は「憧れ」でした。バーやカフェで出てくるもので、自作はできないもの。だからクラウドファンディングでMALTICEを見つけたとき、割引率が一番大きいタイミングで即決しています。「1番購入の割引率の大きいところで買えたので、もう本当すぐに買ったと思います」。決め手を聞くと、機能の説明ではなくこんな答えが返ってきました。「いずれにしてもやっぱり、購入することができないものを、自分の手元で使うことができるので、そういう喜びがすごいあるなと思いました」「透明氷が身近になるっていう感じですかね」
03 アイスコーヒーと透明氷は、想像以上に相性がいい
コーヒー用途で柏木さんが挙げた透明氷の価値は3つあります。1つ目は香り。「コーヒーの香りを邪魔しない」。2つ目は雑味のなさ。「美味しいアイスコーヒーを飲もうとなると、いわゆる水を凍らせたものではやっぱりちょっと味が違うとか、溶け切ったものの後にちょっと残るものがあったりする」。3つ目が一番面白い、時間の楽しみです。「甘味が増したり、とろみが増したり、もしくはちょっと味がどっしりしてきたり、と変化していくのも面白いので、長い時間透明の氷だとより楽しめる」「ホットのコーヒーが冷めていく過程と同じように、アイスのコーヒーも冷感が増していくのを一緒に楽しめるというか。それはやっぱり透明(氷)の醍醐味だなと思いますね」。ちなみに100円ショップの透明氷グッズも試した上での結論はこうでした。「飲み物に使う氷ではないですね、僕の中では」
04 「高いと思ったか?」—「思いますね」
価格について聞くと、柏木さんは即答でした。「思いますね。はい」「値段は、これ以上高くなければ、安ければ安いほど良かったと思います」。それでも買った理由は、コーヒーという趣味のお金の使い方にあります。「自分の中で美味しいコーヒーが淹れられたっていう時には、やっぱりすごく自分の満足度が高いんですよね」「やっぱり満足度が1番大きいので、まあ今回は買ったっていう感じでした」。1杯あたり何円で元が取れるか、という計算はしていません。手挽きのグラインダーに数万円をかける世界の人にとって、道具の価値は満足度で測るものだからです。
05 正直な話②: 氷が割れる・継ぎ目のライン
もう1つの悩みは、氷のヒビと継ぎ目です。「(アイスコーヒーを注ぐ時に)割れちゃうんです。ヒビが入る。あれを入らなくする方法を教えていただけるとありがたい」「継ぎ目がどうしてもできちゃうんですよね。氷の真ん中にラインが入っちゃう」。インタビューに同席した開発側の回答は、ヒビについては「グラスと氷の温度差が原因。注ぐ前にステア(かき混ぜ)して温度をなじませると防げる」、モールドの継ぎ目については熱湯での形状回復を検証する、というものでした。使い込んでいる人ならではの、具体的な指摘です。
06 冷凍庫問題と、「単身の相棒」という結論
柏木さんは、この製氷器を家族の家には持ち帰れないと言います。「冷蔵庫を変えたんですけど、それでも冷凍庫が足りないって(妻が)言ってたから、あれを持って帰ったらすんげえ怒るだろうなと思います。1人なんで使えるっていうか」「(冷凍食品と)そこと競合するとやっぱり負けるんですよね」——冷凍庫の陣地争いは、多くの家庭のリアルです。だからこそ本人のおすすめは明確でした。「単身の人には向いてると思います」「子育てが終わってる人とかいいんでしょうね」。壊れたら買い直すかという質問には、「もう1回買うかを悩むだろうなとは思いますね」と正直に迷いつつ、「もしダメになったら、もう1個買うんじゃないかなと思いますね、今んところは」。最後に出た一言が、この記事のすべてでした。「単身赴任の1人の部屋で過ごす時の相棒としては、すごくありがたいなと思いますね」